春「spring」の語源
「spring」という単語には春以外にバネ、泉という意味もあります。
一見すると全く関係の無さそうな単語にも思えますが、なぜこれらの意味を含んでいるのでしょうか?
まずspringという単語は原始ゲルマン語の「sprenganan」が由来になっていて、「飛び跳ねる、湧き上がる」という意味をもっています。
そのためspringは、新芽が湧き出るイメージを表わす単語として春という意味をもつようになりました。
同じようにバネはビヨ〜ンと飛び跳ねるイメージが、泉は水が地面から湧き出るイメージが共通しており、全てspringという単語で表されています。
秋「fall」の語源
では秋を表す「fall」が、落ちるという意味をもっているのはなぜでしょうか?
これは秋になると葉っぱが木から落ちるからです。
落ち葉を意味する「fall of the leaf」から、秋=fallという表現が生まれたといわれています。
ちなみに秋を「autumn」ということもあります。
autumnは収穫期を意味するラテン語の「autumnus」が語源とされていて、イギリスでは秋はautumnと表現するのが一般的です。
逆にアメリカではfallが主流ですが、一部フォーマルな場面や格式高い文章の中などでautumnが使われることがあるようです。
冬「winter」の語源
winterという単語は「湿った季節」を表すゲルマン語「wintra」が語源といわれており、wetやwater、washなど水に関わる単語の多くがwinterと親戚関係にあります。
「冬」という漢字の成り立ちについて、この字は天秤のように物を吊り下げているような形をしており、食べ物をぶら下げて保存する様子を示しています。
つまり食糧が少ない季節を乗り切ろうとしている様子が冬という漢字の成り立ちというわけです。
ちなみに冬の原型になった古代漢字には、現在の冬に描かれている2つの点がありません。
この点は凍りつく季節を表す「氷」だといわれています。
よく見ると「冬」のほかに「冷」「凍」「寒」などの漢字にも2つの点(にすい)が入っていますね。
夏「summer」の語源
最後に「summer」はどうでしょうか。
summerの語源をさかのぼると、サンスクリット語で半年を意味する「sama」という単語に行き着きます。
1年間を暑い時期と寒い時期の2つに分けたときに、「冬」と対比される季節として、「夏」という概念ができたというわけです。
「夏」という漢字の成り立ちもご紹介します。
この字は頭に飾りがついた面をかぶり、両袖を揺らしながら踊る様子を表しています。
古代から中国では夏に祖先のために祭が行われ、そこで踊りを奉納していました。
その様子から「夏」という漢字が生まれたのです。
まとめ
いかがだったでしょうか?
一見すると関係のない単語も、イメージで考えると共通していることが多かったりします。
英単語をイメージでとらえることでネイティブの感覚が身に付くので、ぜひ他にも同じような事例を探してみてください!
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